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Monthly Archives: 1月 2014

歴史の窓(平成22年度)

Posted on 2014年1月20日 by admin Posted in 博物館の窓, 平成22年度
  • 市域最北の寛文総検地帳などとの出会い(平成23年3月)
  • 相模原の”正倉院”に!?~博物館資料の保存(平成22年12月)
  • 博物館資料をスモークする!?~くん蒸消毒(平成22年10月)
  • 資料保管への第一歩~クリーニング(平成22年7月)

 

市域最北の寛文総検地帳などとの出会い(平成23年3月)

「相州津久井領愛甲郡(津久井領之内) 佐野川村御水帳」
「相州津久井領愛甲郡(津久井領之内)
佐野川村御水帳」

 緑区佐野川にお住まいの方から貴重な古文書類の寄贈を受けました。

佐野川村御水帳」  寄贈された古文書類は、神奈川県及び旧藤野町により、すでに目録化され、整理用封筒に収納され保管されていました。資料数は600件1400点にのぼり、一部の資料は『藤野町史』にも紹介されていますが、多くの資料はまだまだ世に知られていない貴重なものばかりでした。

  一例をあげると、「相州津久井領愛甲郡(津久井領之内)佐野川村御水帳」です。これは、時の老中・久世大和守広之支配時に、寛文4(1664)年津久井の村々の検地を一斉に行ったときの記録の副本と思われ、畑・田・山畑・屋敷の4冊からなり、保存状態は良好でした。市内に残る他の久世氏寛文総検地帳と同様、前代の永高ではなく石高で記載されており、近世農民支配の本格的な始まりを理解できる貴重な文献を博物館の資料に加えることができました。

 寄贈された資料は、今後既刊の目録と照合し、再整理を進め、博物館資料として活用を図りながら次世代に引き継いでいきます。古文書などの貴重な資料をお持ちで、継承にお困りの場合には、一度博物館までご連絡ください。(歴史担当:土井永好)

 

相模原の”正倉院”に!?~博物館資料の保存(平成22年12月)

生活資料収蔵庫
生活資料収蔵庫

 博物館資料は、くん蒸が完了すると次に分類・整理(登録)が待っていますが、ひとまず専用の施設に収納して次の作業に備えます。その施設は通常、どの博物館でも「収蔵庫」と呼んでいる部屋を指します。

 歴史分野では、大部分を特別収蔵庫・古文書収蔵庫・生活資料収蔵庫に収めており、郷土の先人たちが残した貴重な品々を将来に伝えます。特に、ぜい弱な紙資料を多く保管する特別収蔵庫と古文書収蔵庫は、建物コンクリートから出る湿気に対して特殊防湿パネルと北米杉を用いた二重壁及び木製の天井・床で六方を囲み、二酸化炭素放出消火機器と合わせて大切な市民の財産を守っています。また、卓越したその構造により、国宝・重文級の資料を借り受ける場合に一時保管が公認されるほどの設備環境を整えています。今回は、普段お目にかけることのできない博物館の舞台裏を紹介してみました。(歴史担当:土井永好)

 

博物館資料をスモークする!?~くん蒸消毒(平成22年10月)

 資料をパッキング
資料をパッキング
薬剤を封入
薬剤を封入
ビン詰めされたコクゾウムシ(黒いもの)
ビン詰めされたコクゾウムシ(黒いもの)

 前回は資料受入の際の事前クリーニングについて話しましたが、資料保存に向かう次のステップとして虫菌害防除の一例をご案内します。

 古来、日本人は自らの生活必需品を害虫やカビから守るために虫干し(曝書・曝涼)の作業や調度品等に通気性や忌避性のある材料を用いることを通じ、経験的効果的な対策を施し忍び寄る魔の手を防いできました。一方、国内博物館におけるそれは、技術的充実や費用対効果の面から薬剤を使用する方法がここ40年来の主流のようです。その中でも定番は、「ガスくん蒸処理」と言えましょう。

 当館でも、これまで年間定期的なくん蒸消毒を実施しています。直近では残暑厳しく害虫の活動も活発な9月初めに今年度2回目の作業を行いました。手法上は「被覆くん蒸法」。ガス化した薬剤を、対象資料を集めシート等で密閉した場所に一定時間封入・浸透させるものです。効果は、ビンに詰めたサンプルのコクゾウムシの死滅確認で判断します。処理後はガスの蒸発拡散が早いため人体への影響はなく、収蔵庫格納等予定する次の作業を円滑に進めることができます。(歴史担当:土井永好)

 

資料保管への第一歩~クリーニング(平成22年7月)

資料のクリーニング作業1
資料のクリーニング作業1
資料のクリーニング作業2
資料のクリーニング作業2

 4月の着任早々、歴史分野の新規寄贈・寄託資料にめぐり合うこととなりました(多少の戸惑いも感じつつ…)。尾崎咢堂翁にゆかりの深い品々をはじめとして、数多くの貴重な資料群でとても圧倒された次第。今日までそして明日からもずっと続く地道な資料の収集活動―現況確認と受入、そして点検等を経て保管に至るまでの作業の中では<驚き><悲しみ><喜び><感謝>の気持ちも当然に湧いてきます。そうしたモノとの出会い話や耳寄りなトピックなど、新しい担当職員が見た“ものヒストリア”を紹介していきますので、お気軽にお読みください。

資料のクリーニング作業3
資料のクリーニング作業3

 所蔵元で永く大事に伝えられてきた品々も埃やクモの巣、カビ等の攻撃にさらされている状況が見受けられます。博物館に運ばれてくるのはそのままの場合が少なくありません。そこで、薬剤消毒(くん蒸)をかける前に資料のクリーニング作業できる限りのクリーニングを行う必要があります。モノの材質や状態によってはブラッシングや水洗いを済ませておくことにより他への害の波及を未然に防ぎ、くん蒸効果を高める算段です。資料との結びつきを強める第一歩と言えましょう。(歴史担当:土井永好)

考古の窓(平成22年度)

Posted on 2014年1月20日 by admin Posted in 博物館の窓, 平成22年度
  • 春季企画展準備(平成23年3月)
  • 津久井城跡の地形測量調査を実施しました(平成22年12月)
  • 津久井城測量調査の研修会(平成22年12月)
  • 考古学講座「相模川沿いの遺跡を歩く」を開催しました(平成22年11月)
  • 発掘体験事業で学んだ子どもたちの展示(平成22年10月)
  • 大日野原遺跡(緑区澤井)の発掘調査(平成22年8月)
  • 遺跡探訪ルートの検討(平成22年7月)

 

春季企画展準備(平成23年3月)

 3月20日(日)から春季企画展「相模原市遺跡発掘調査成果展」が始まりました。

 通常、博物館で開催される企画展は数年前から構想が練られ、開催前年度の秋頃つまり来年度予算の要求時期までに、年間の開催計画とともに基本的内容が確定されます。本格的な準備が始まるのは展示の規模にもよりますが、今回の企画展の場合、およそ1年前から準備作業が始まっています。

展示資料の調書
展示資料の調書

 作業の内容は多岐にわたりますが、まず展示構想を具体化するための展示資料の選定や展示レイアウトの検討、資料借用に伴う調査や交渉、展示パネル類の作成などがあります。以上は展示そのものに関わる部分ですが、これに加え展示に関連する講演会や体験教室などの準備も同時に行なわれます。さらにチラシやポスターの作成、様々なメディアへの情報提供など広報も欠かせません。3月になり、展示の準備も佳境を向かえ、借用資料の運搬作業や列品作業が始まっています。

展示レイアウト図
展示レイアウト図

 もちろんこうした作業は担当学芸員一人が全てをこなしているわけではありません。そこには市民ボランティアをはじめとする多くの方々の協力があり、いわば展示はチームワークの結晶として成り立っています。

 今回の企画展は5月8日(日)まで開催していますので、ご来館のおりには、ぜひ特別展示室まで足をお運びください。(考古担当:河本雅人)。

 

津久井城跡の地形測量調査を実施しました(平成22年12月)

 

測量機器の設置
測量機器の設置

 11月29日(月)~12月10日(金)に津久井城跡の地形測量調査を実施しました。

 津久井城は戦国期における国内有数の山城跡として知られており、小田原北条氏の勢力下にあった頃は甲斐武田氏への備えとして重要な役割を果たしていました。平成7年以降、発掘等による調査によって戦国期の建物跡や土塁跡、堀跡などの山城に備わる防御施設が次々と見つかっています。

測量風景
測量風景

 今回、地形測量を行なったのは、県立津久井湖城山公園内の城坂曲輪群南地点と呼称している場所で、山の斜面に造成された曲輪と呼ばれる平坦部がいくつも確認されているところです。(財)神奈川県公園協会・市文化財保護課・博物館が合同調査体制を作り、ボランティアと協働する初めての試みでした。標高の変化を20㎝間隔で捉え等高線図を描いていくのは大変骨の折れる作業でしたが、ボランティアのメンバーが研修の成果を存分に発揮し、今年度の調査を予定どおり完了することができました。今回の成果については、来年3月から始まる考古分野の企画展等で紹介する予定です(考古担当 河本雅人)。

 

津久井城測量調査の研修会(平成22年12月)

研修会風景1
研修会風景1

 11月29日(月)から12月10日(金)まで津久井城跡の地形測量調査が実施されました。調査は、(財)神奈川県公園協会・市文化財保護課・博物館による合同体制で、調査のために集まったボランティアとともに行いました。

研修会風景2
研修会風景2

 この調査に先立ち、11月16~18日の3日間でボランティアとともに地形測量の実地研修会を津久井城跡近くのゴルフ場跡地で実施しました。地形測量では、平板やレベルといった測量器材を使用しますが、まずこれらの扱い方からはじまり、地形の高低差を算出する方法なども学びました。当然ですがまったく触れたことのない測量器材や計算式に多くの参加者が戸惑っていましたが、最終的には実際に等高線図を作成するところまで到達することができました。

研修会風景3
研修会風景3

 冷え込みが厳しく雨の降る日もありましたが、全員が真剣な眼差しで意欲的に学んでいる姿が非常に印象的でした。もちろんわずか3日間の研修で全ての知識や技術をマスターすることはできません。むしろ本番の調査の中で学ぶことのほうが大きいと思います。今回の調査は、等高線図を作成することだけが目的ではありません。地域の歴史を市民自らの手によって明らかにする学びの機会として位置づけようとしています。3日間の研修会はこの目標に向かって多くの人が手ごたえを感じることのできた有意義な時間であったと思います(考古担当:河本雅人)。

 

考古学講座「相模川沿いの遺跡を歩く」を開催しました(平成22年11月)

まとめ学習の様子
まとめ学習の様子

 10~11月は考古学講座を開催しました。今回の講座は相模川とその支流に点在する遺跡に注目し、事前学習と遺跡探訪を実施し、最後にまとめ学習をしました。

川尻遺跡(10/24)
川尻遺跡(10/24)

 今回歩いた遺跡探訪のコースは、緑区三ヶ木~寸沢嵐周辺(10/10)、緑区谷ヶ原~小倉周辺(10/24)、南区新戸~下溝周辺(11/14)の3ヶ所で、これらは事前にボランティアグループ相模原縄文研究会のメンバーと検討と下見を重ねてきたコースです(考古の窓7月をご参照下さい)。寸沢嵐遺跡、川尻遺跡、勝坂遺跡などの国指定史跡のほか、県立津久井高校内で発見された数少ない弥生時代遺跡として知られる三ヶ木遺跡や、新小倉橋の建設に伴って調査された川尻中村遺跡・原東遺跡などを訪れました。

勝坂遺跡(11/14)
勝坂遺跡(11/14)

 台風14号の接近に伴い、急遽、遺跡探訪が延期になるなどアクシデントもありましたが、無事全てのコースを踏破することができました。今後も考古学講座を、連綿と続いてきた郷土の先人の暮らしを再確認し、私たちのくらしの成り立ちを知る機会として続けていきたいと思います(考古担当:河本雅人)。

 

発掘体験事業で学んだ子どもたちの展示(平成22年10月)

史跡勝坂遺跡公園の見学
史跡勝坂遺跡公園の見学
発掘体験の様子
発掘体験の様子

 8月に中央大学と共同で大日野原遺跡の発掘調査を実施しましたが(8月の「考古の窓」をご覧下さい)、調査期間中、藤野中央公民館との共催で、地元の小学校5、6年生を対象とした発掘体験事業を実施しました。事業は中央大学や市文化財保護課の協力のもと全5回のプログラムで実施し、現地での発掘体験だけではなく、縄文時代や発掘のことを知るための学習会や、遺物の整理作業、史跡勝坂遺跡公園の見学など、さまざまなプログラムを通じ、考古学や郷土の歴史についてより深く学べる機会としました。

展示の様子(藤野中央公民館にて)
展示の様子(藤野中央公民館にて)

 8月27日(金)の事業最終日は学習成果のまとめとして、藤野中央公民館の交流スペースで、子どもたちが出土品や写真パネルの展示を行いました。また、自分たちでとった土器の拓本(土器の文様を紙の上に墨で写し取ったもの)や、毎回付けていた日記なども展示しました。藤野中央公民館での展示は9月末日までで、これまでに多くの方々にご覧いただきましたが、10月3日(日)からは博物館の特別展示室で展示しています。(考古担当:河本雅人)

 

大日野原遺跡(緑区澤井)の発掘調査(平成22年8月)

発掘作業風景
発掘作業風景
土器発掘の様子
土器発掘の様子

 8月2日(月)から13日(金)にかけて、緑区澤井の大日野原遺跡で発掘調査を実施しました。中央大学(小林謙一准教授)との共同学術調査で、今年で3年次目の調査になります。学生と博物館ボランティアを中心とした30名以上が調査に参加し、炎天下の過酷な状況の中で、およそ5,000年前の縄文時代中期の竪穴住居跡の調査に奮闘しました。昨年の段階で6軒以上の竪穴住居跡が存在すると推定されていましたが、今年はそのうちの3軒を中心に調査を進め、縄文土器の完形品を含む多数の遺物を検出しました。

 

発掘現場見学会(平成22年8月8日開催)
発掘現場見学会(平成22年8月8日開催)

 調査期間中の6日(金)には地元の小学生が参加して発掘体験が行なわれ、また、8日(日)の現地説明会には約50名の方々にご参加いただきました。

発掘現場見学会(平成22年8月8日開催)  多くの方々に支えられ、今年も大日野原遺跡の発掘調査を無事終了することができました。来年度以降も検出した竪穴住居跡の調査を継続し、縄文集落の実像に迫る研究を進めていきたいと思います。(考古担当:河本雅人)

 

遺跡探訪ルートの検討(平成22年7月)

90-01 kouko220701 秋に実施する考古学講座では相模川沿いに分布する遺跡を訪ね歩く予定です。同じ相模川流域でも下流域の相模野台地側と上流域の山地部側では、出土する考古資料に地域色が見られます。一方で、相模川は台地と山地を結ぶ人々の交流ルートとして重要な役割を果たしていたものと思われます。今年度の講座はそのような相模川に結ばれた人々のくらしを知る機会として、現在、準備を進めています。

史跡田名向原遺跡公園
史跡田名向原遺跡公園
川尻遺跡
川尻遺跡

 6~7月は探訪コースを検討するためボランティアグループ「相模原縄文研究会」のメンバーとともに緑区三ヶ木~寸沢嵐周辺、緑区谷ヶ原~向原周辺、南区新戸~下溝周辺、南区当麻~中央区田名塩田周辺の4ヶ所を歩きました。発掘調査された遺跡の多くは、住宅地や道路などに変貌し、遠い過去にさかのぼる人々の暮らしが、かつてその場所にあったことなど忘れてしまいそうです。ところが、住宅地の合間に残ったわずかな畑地や空地で縄文土器のかけらなどを見つけると、確かに人々の暮らしがそこにあったのだという実感が湧いてきます。そして、数千年の時間を飛び越えて、過去と現在が一体となったような感覚を味わうことができます。(考古担当:河本雅人)

考古の窓(平成23年度)

Posted on 2014年1月20日 by admin Posted in 博物館の窓, 平成23年度
  • 考古資料の収集(2)
  • 考古資料の収集(1)

考古資料の収集(2)

 寄贈資料の一部
寄贈資料の一部

 博物館で収集された考古資料は発掘調査で得られたものだけではありません。数量的には多くありませんが個人などからの寄贈資料もあります。耕作などによって地下に埋もれている遺跡が掘り返され、地表に土器や石器のかけらが散布している場所を見かけることができますが、個人からの寄贈資料の多くは、そうした場所で採集されたものです。

 これらの資料は採集地点が正確に記録されていれば、遺跡の有無やある程度の性格を把握するために役立つもので、これまで博物館では資料的価値が高いものについては、『相模原市立博物館研究報告』で報告してきました。

採集地点が記録された地図
採集地点が記録された地図

 平成23年度これまでに寄贈された資料では、市内にお住まいの石藏政雄さんが長年にわたって市内を踏査し丹念に採集された縄文時代を中心とする資料が注目されます。これらの資料は約100地点におよぶ採集地点が地図上に記録された資料的価値の高いものです。

 このように市民の皆さんが個人の力で集められた考古資料の中には、市域の歴史を知るための貴重な手がかりとなるものもあり、博物館ではそれらの収集や整理も行っています。(考古担当 河本雅人)

考古資料の収集(1)

 博物館における資料収集の方法としては、調査に伴うもの、寄贈・寄託、購入などがあげられます。

 考古資料の収蔵状況
考古資料の収蔵状況

 その比率は分野によって大きく異なりますが、考古分野の場合、収蔵されている資料の大半は開発に伴う発掘調査で出土したものになります。広い意味で調査に伴うものと言えるかもしれませんが、それらは博物館の収集方針にもとづいて、博物館が主体的に調査を行って収集したものではありません。つまり、収集方針にかかわらず資料が次々と蓄積していく点において、他の分野の資料とは異なる性格をもっていると言えるでしょう。

大日野原遺跡から出土した縄文土器
大日野原遺跡から出土した縄文土器

 もちろん目的をもって行われる資料収集もあります。平成22年度の博物館の窓でご紹介した、緑区澤井で中央大学と共同で実施している大日野原遺跡の発掘調査は、遺跡の価値を明らかにするとともに、市域山間部における縄文時代資料の収集を目的として実施されているものです。大日野原遺跡については平成23年度で第1期の調査が終了し、多量の遺物が出土しましたが、これらは調査報告が行われた後、博物館の常設展示室に展示される予定です。(考古担当 河本雅人)

考古の窓(平成24年度)

Posted on 2014年1月20日 by admin Posted in 博物館の窓, 平成24年度

平成24年度の大日野原遺跡発掘調査(平成24年8月)

発掘の様子
発掘の様子

 平成22年8月の「考古の窓」で大日野原遺跡(緑区澤井)の発掘調査について紹介しましたが、当該地点の発掘調査は平成23年度をもって一旦終了しました。

 平成24年度からは、大日野原遺跡の別の地点を調査地に定め、引き続き中央大学文学部と共同で第2期の縄文時代住居の調査を行います。

レベル(標高)の計測
レベル(標高)の計測

 第2期の初年度にあたる平成24年度は、調査地にトレンチ(細長い溝)を掘り、遺構の有無を確認する作業を行いました。トレンチをカタカナの「キ」の字状に設定し、重機を使わずに人力で注意深く掘削していきます。今年度は原則として遺構が確認できる土層までの掘削とし、縄文時代の遺構の本格的な調査は平成25年度からとなります。

古代の住居址(上面)
古代の住居址(上面)

  発掘調査には中央大学をはじめ諸大学の学生や他自治体教育委員会の埋蔵文化財担当職員、相模原市立博物館の市民ボランティアの方々が参加しました。

 今回の調査では縄文時代の住居址と明らかに言える遺構は残念ながら確認できなかったものの、古代の住居址が検出されました。この大日野原遺跡に古代の住居が存在したことは新しい知見であり、今後につながる成果といえます。平成24年度は確認調査であったため現地説明会は行いませんでしたが、来年度以降は開催し市民の皆さんに発掘調査現場を見学していただきたいと考えています。

小学生の発掘体験

小学生の発掘体験
小学生の発掘体験

 今年度も「ふじの発掘探検隊」として、地元の小学生を対象に発掘調査体験をしてもらいました。幸運にも今回小学生が発掘した場所からは多数の遺物が出土し、子どもたちは目を輝かせていました。自分たちの住んでいる場所で先人たちがどのような生活をしていたのかを知るということは、とても大切なことです。発掘調査の大変さと楽しさを通じて先人の生活に思いを馳せ、ひいては埋蔵文化財の重要性を認識してもらうきっかけになればと考えています。(考古担当:正洋樹)

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